駐在員の最初のお悩み「家族をどうするの?」
こんばんは。@三河屋ヤンゴンです。
駐在員のためのブログへようこそ。
家族を連れて行くのか?それとも単身赴任か?
独身の方は別として、家族がある方が、海外赴任命令を受けて、最初に、悩ませるのが、家族の存在です。
子供の年齢、配偶者の理解、赴任先国の治安、赴任期間、日本に住む親の状況など、さまざまな要素が絡みますので、コレが最適というのは無いと思います。
そして、子供を海外に連れてきたとして、日本人学校なのか、インターナショナルスクールなのかも悩みます。
【目次】
海外赴任を家族で利用する。
まず、僕の考え方(価値観)からお伝えさせていただきます。
僕は《与えられた環境下で、最大限の利益を得ること》を信条にしています。
これは僕の全ての行動原理です。
今回、これを「海外赴任」に当てはめてみましょう。
与えられた環境下
海外に住む日本人は、人口全体の1%と言われています。
また日本には、420万社もの会社がありますが、海外現地法人は、3万社ほどしかありません。
要は、駐在員という立場は、確率的には1%以下なのです。
中小企業やベンチャー企業だとほぼノーチャンスですよね。
この1%を手にしたという、あなたの権利を、自分の家族にもシェアすべきと思うのです。
なぜなら、一般的な会社であれば、現地での住宅補助や、学校補助、海外健康保険など、様々な補填がされます。
それらの特典は、あなただけではありません。
あなたの家族にもスライドさせてあげないとなりません。
海外赴任をしたくてもチャンスがない人もたくさんいます。
子供の早期英語学習のために、妻と息子二人で、自費で海外留学する家庭だっているのです。
どれだけ「与えられた環境」が良いのか、正確に理解すれば、おのずと「家族帯同」での海外赴任となると、僕は考えています。
「一生その国に住め」と言われれば僕も躊躇しますが、所詮数年の話です。
海外旅行が長引いたと思って、家族帯同に、チャレンジすべきと思います。
最大の利益を家族で得る
日本人学校とは、海外にある日本人専用の学校を指します。
日本の文部科学省のカリキュラムのもと、授業が進められるため、帰任後もスムーズに馴染めるメリットがあります。
僕の周りでも、子供を日本人学校に通わせている人が沢山います。
ヤンゴン日本人学校ですと、年間80万円ほどしますので、決して安くありません(入学金2,000ドル、授業料5,000ドル、通学バス2,000ドル、その他教科書代等)
これらをあなたの会社が負担してくれるとしても、日本でタダで学べることを、わざわざ海外でお金を払うこと自体おかしいと思うのです。
そもそも論ですが、日本人学校に通うのであれば、別に家族を、わざわざ海外に呼ぶ必要ないと思うのです。
なぜなら、普通に日本にいれば、海外の日本人学校よりも、授業料が無料で、公立小学校に通わせれるからです。
「与えられた環境」を利用出来てないどころか、逆に、マイナスな選択(手間の掛かる選択)しています。
「海外移住」と「日本人学校」は、組み合わせとして、かなり非効率なんです。
現地インター校の授業料高いのか?
日本では、お金持ちの芸能人が子供を通わせたりするインターナショナルスクール。
日本での費用は、年間150万円とも200万円とも言われますが、東南アジアでは、そこまで、高くありません。
選べば年間50万円以下なんかザラであります。
お隣のバンコクですが、インターの授業料安いランキング20位がありますが、1位〜7位までは、5,000ドルを切っています。
この価格差をしっかり理解して、自分の子供達に、チャンスを還元してあげないとなりません。
インター校だと、授業は全て英語で行われますので、子どもたちは英語で理解して、英語で受け答えします。
どんな理由があろうと、海外に来たからには、子供にはインター校をオススメいたします。
授業料だけでみても、日本人学校より安いインター校は探せばあるはずです。
なぜ子供をインター校に入れるのか?
英語からはどうやっても逃げられない
僕の個人的な話をしますと、僕は30歳頃まで、英語から逃げ続けていました。
ほんとに逃げてましたね。
そもそもアルファベットが嫌なんです。
英語の長文をみると、今でも、一瞬頭がクラクラします。
僕の15年前の留学先も中国でしたし、英語圏へ留学している人って、なんかイキっている感じがしました。
24歳で社会人になって「もう逃げ切れたな」と思ってたら、30歳で海外赴任となりました。
仕事で、英語コミュニケーションが必須ですので、ここで、生まれて初めて英語と本気で向き合いました。
「僕の英語とのお付き合い」これらは、かなり効率の悪い勉強方法なんです。
中学→高校→大学と、英語の授業や試験はあったのに、僕はいったい何をしてたんだ?と、本当に後悔しました。
もし「英語からは一生逃げ切れない」と、中学の頃で気付いて、自分の将来をイメージして、勉強に取り組んでいれば、今こんな苦労することは無かった筈です。
何が言いたいかというと、僕の年代(35歳)で、逃げ切れないのですから、僕の子供(2010年以後生まれ)なんて、200%逃げれないですよ。ここは絶対です。
そして「逃げれない」という仮説が正しいなら、いつ英語を勉強させるのが、効率的なのかを、逆算してみるわけです。
語学は、小さい頃に始めるべき
語学を効率的に学べるのは「小さい頃」なんです。
脳科学や教育学など多方面から言われてますので、ここは異論はないと思います。
僕の長女は、このままいけば、おそらく受験英語や、英文の読み書きも困らないです。
そして、もし日本の大学受験をさせるとなると、彼女だけ勉強科目に「英語」は不要になります。
要は、周りの学生は一生懸命に、英単語と格闘している間に、別の教科を勉強出来るのです。
この時間的な優位性は相当なものです。
受験科目で英語がない大学ってほぼないですもんね。
これは受験英語だけ切り出しましたが、社会人になり、海外赴任になっても、僕のように30過ぎて焦って勉強し始める必要はありせんよね。
外国人と意見交換する機会も増えるでしょうし、色んな意味でのチャンスは増えるはずです。
インター校のデメリット
《古池や 蛙(かわず)飛び込む 水の音》
松尾芭蕉の有名な俳句ですね。
僕たちが、この俳句から想像するのは
《夕暮れ時の静かな池に、1匹の蛙がチョポンと飛び込むところ》でしょうか。
そして、蛙が潜った後は、また静かになるという感じですね。
夕日に照らされた蛙の影も、池に映っていそうです。
他にも、色々と想像力を掻き立てられますよね。
夏の風情や情緒なども、しみじみと感じられますね。
しかし、外国人がこれを聞くとどう感じるかご存知でしょうか?
「それから?それで?」みたいな反応になります。
この日本語を正確に英訳したとしても、彼らには、この短い俳句からは、我々が想像する世界観には到達出来ないそうです。
蛙が集団でドボドボ池に飛び込むような、なんとも雑なイメージもするのだとか。
この日本人とガイジンの俳句の感じ方の違いが、子供をインター校に入れるデメリットなのです。
これら日本人独特の世界観は、インター校では絶対に学べません。
インター出身者は、将来苦労する?
日本人特有の「時間を守る」「約束を守る」「奥行きのある気遣い」「集団の中での協調性」などなど。
これらは、幼少期から叩き込まないと、小学高学年にでもなれば、もう身に付かせるのは大変と思います。
いくら英語がペラペラでも、これらの日本文化を体系的に学ばないと、日本社会では残念ながら生きていけないと思うのです。
それがグローバルスタンダードであるのか無いのかは別として、良い悪いは別として、日本の組織では、これらを理解していないと生き残れません。
帰国子女(日本人だが海外育ちの人達)が集まる日系企業の海外部署では、
周りの部署から見て「彼ら彼女らは、ちょっと変だよね」と冷ややかに扱われるのだとか。
グローバルスタンダードであればあるほど、日本社会では生きていけないという皮肉な状況です。
二兎追うもの一兎も得ず?
僕も自分の娘たちを見てて心配になったりします。
姉妹だけで遊んでいる時は、自然に英語で会話してます。
母国語が日本語なのに、姉妹で英語を話すって、、自分の子供が「ガイジン」になったような違和感がありました。
また性格も、ガイジン並に、自分の意見はズバズバ言うし、論理的な説得力があるわけでもなく、僕から見ると、言い訳のオンパレードです。
しかし、いくら学校がインター校だからと言って、そんなガイジンに育つとは限りません。
家庭内で、しっかり日本文化を、親が教育することで「二兎追うものは、一兎も得ず」ではなく「二兎追って、二兎とも得る」という、いいとこ取りは出来ると信じています。
英語も日本文化も、両方同じぐらい大切だと思っています。
どちからを得ようとすると、どちらかを失うというトレードオフの関係には無いと、信じています。
【今晩の結論】
①駐在員は、選ばれた人、全体の1%のみである。
②駐在員というメリットを、家族へも還元しましょう。
③駐在が決まれば、家族も連れて行きましょう。
④子供はインター校に入学させましょう。
以上、僕の偏見もあるかもしれませんが、上記が正しいかどうかは、子どもたちが成人する、15年後ぐらいにわかると思います。
答え合わせは15年後ですね。